SNSで”いいね”が少ないと「自分に価値がない」と感じて落ち込む….

SNSに投稿して、反応が少ないと「なんだか認められてない気がする」と落ち込む。

「いいね」の数が、自分の価値を映す鏡のように感じてしまう。

この気持ち、とてもよくわかります。

現代において、SNSは人とのつながりや自己表現の場である一方、自分を傷つけてしまう要因にもなりがちです。

この記事では、「いいね」の数が気になってしまう心理の背景や、そこから自由になるための心の向き合い方を、心理カウンセラーの視点でわかりやすく解説します。

「いいね」に振り回される心のメカニズム

なぜ「いいね」が少ないと落ち込むのか

SNSは、瞬時に他者の反応が数字として見える仕組みになっています。

それは一種の”公開された評価”とも言えます。

そして、私たちは本能的に「仲間に認められたい」「受け入れられたい」という欲求を持っています。

この承認欲求が刺激されることで、「反応が少ない=自分には価値がないのかも」と結びつけてしまうのです。

自己肯定感が低いと、SNSの影響を受けやすい

もともと自己評価が低い人は、外からの評価に過度に頼ってしまう傾向があります。

つまり、内面の「私はこれでいい」という感覚が不安定なほど、SNS上の反応によって心が揺れやすくなります。

逆に、自分をある程度認められている人は、「いいね」の数に一喜一憂しにくい傾向があります。

比較がさらに自己価値を揺らがせる

SNSでは他人の成功や幸せそうな姿ばかりが目に入りやすくなります。

「あの人はこんなに反応があるのに、私は……」と比較が始まり、さらに自己評価が下がってしまうことがあります。

この比較のループに陥ると、どんどん自信が削がれていってしまいます。

「いいね」に振り回されないためにできること

投稿の目的を見直してみる

「誰かに見てほしい」「共感してもらいたい」そんな気持ちは自然なことです。

でも、反応を得ることが目的になってしまうと、苦しくなります。

自分が「書きたいから書く」「残しておきたいから投稿する」など、主語が自分になるよう意識してみましょう。

自分の「価値」を他人の評価に預けない

あなたの価値は、いいねの数では決まりません。

あなたがこれまで経験してきたこと、感じてきたこと、そしてその中から発信しようとした想いこそが、あなただけの価値です。

その価値を、他人のワンクリックに委ねてしまうのはもったいないことです。

見ない時間を意識的につくる

投稿後すぐに反応をチェックしたくなる気持ちはとても自然です。

でも、そのたびに心が波立ってしまうなら、あえて一定時間SNSを見ない習慣をつくってみるのもひとつの手です。

SNSの外に目を向けることで、リアルな自分や生活の充実に気づけることもあります。

「いいね」が多い=価値がある という幻想を見抜く

反応が多い投稿が、必ずしも価値のある投稿とは限りません。

アルゴリズムや時間帯、ジャンルの違いなど、さまざまな要素が影響しています。

反応の多さを、自分の価値とイコールで結びつけてしまう思い込みに気づきましょう。

心の声に耳を傾けてみる

落ち込んだときは、「どうして自分はこんなに気にしてしまうのか」をやさしく自分に問いかけてみましょう。

「もっと認めてほしかった」「誰かに必要とされたい」そんな素直な気持ちが隠れていることがあります。

その気持ちに寄り添ってあげることが、心の回復の第一歩になります。

自分らしくSNSと付き合っていくために

SNSは使い方次第で、心の支えにも、負担にもなります。

だからこそ、「見せる自分」と「本当の自分」とのバランスを見つめ直すことが大切です。

反応が少なくても、あなたの投稿には意味があります。

あなたの表現は、きっと誰かの心に届いています。

それがたとえ一人でも、深く伝わることの方が、数よりずっと価値のあることなのです。

まとめ

SNSの「いいね」の数に心を揺さぶられるのは、とても人間らしいことです。

でも、それに振り回されすぎてしまうと、本来の自分の価値を見失ってしまいます。

この記事が、自分らしくSNSと付き合いながら、自分の心を守っていくためのヒントになれば幸いです。

「あなたの価値は、反応の数では決まりません。」

この言葉を、どうか忘れないでください。