ネットで知り合った人と会ったら写真と顔が違って戸惑った

マッチングアプリやSNSで知り合った人と、ついに初対面。

ドキドキしながら待ち合わせ場所に向かったのに、目の前に現れたのは「え?誰?」と一瞬戸惑うような相手。

プロフィール写真とはまったく違う容姿に驚き、気まずさやモヤモヤを感じた経験がある人も少なくないでしょう。

この記事では、そうした出会いに直面したときの心の動きにやさしく寄り添いながら、戸惑いやがっかりの気持ちを整理し、次にどう向き合うべきかについて、心理カウンセラーの視点でお伝えします。

なぜ人は写真と違う姿で現れるのか?

加工アプリの普及と”盛る文化”

今では、スマホのカメラにはフィルターや美顔加工が当たり前のように搭載されています。

写真を盛るのは、自分を少しでも良く見せたいという自然な心理の表れです。

ただし、それが行き過ぎて現実とのギャップが大きくなると、相手をがっかりさせてしまうことにもつながります。

過去の写真をそのまま使っている

何年も前の自分の写真を使っている人も少なくありません。

「一番写りのいい写真を選びたい」という気持ちが先行して、現在の姿との差に気づいていないケースも。

悪気はなくても、結果的に誤解を生んでしまうことがあります。

自分に自信がない・素の自分を見せるのが怖い

容姿にコンプレックスを持っている人ほど、加工写真や別人のような写りの写真に頼る傾向があります。

「本当の自分を見せたら嫌われるのでは」という不安が虚像をつくりあげてしまうのです。

実際に写真と違ったときの心のモヤモヤとは?

裏切られたような感覚

「だまされた」「嘘をつかれた」と感じるのはごく自然な反応です。

写真で受けた印象と現実の差が大きいと、人はそれを”誤情報”として処理しようとし、信頼感が揺らぎます。

自分の好みと違うと感じたショック

顔の好みは感情に直結しやすい要素。

期待していた印象と違うことで、気持ちが冷めてしまったり、何を話せばいいかわからなくなったりすることもあるでしょう。

それでも無下にはできない気まずさ

「見た目が違うだけで判断してしまっていいの?」という思いや、「せっかく会ったのだから失礼のないように振る舞いたい」という気遣いから、本音を抑えてしまうこともあります。

この葛藤が、心のモヤモヤを長引かせてしまうのです。

自分の感情を整理するステップ

正直な気持ちを否定しない

驚き、戸惑い、がっかり……そのすべては正当な感情です。

「そんな自分は冷たい」と思う必要はありません。

心の中に湧いた正直な気持ちを、まずは自分で受け止めてあげることが第一歩です。

第一印象がすべてではないことを思い出す

写真と違うからといって、その人の人間性まで否定する必要はありません。

数分、数時間の会話を通じて「意外と話しやすい」「価値観が合いそう」と感じることも十分あり得ます。

感情が落ち着いてから判断しても遅くはありません。

無理に気を遣いすぎない

無理に相手に合わせて笑顔をつくったり、期待外れの気持ちを隠そうとするのは、あなた自身を疲れさせてしまいます。

距離を取る選択も、あなたにとっての大切な自己防衛です。

今後に活かすためのコミュニケーション術

会う前にビデオ通話をしてみる

メッセージのやりとりだけでなく、事前にビデオ通話を試すことで、相手の雰囲気をより正確に把握できます。

相手がそれを拒否する場合、何か隠している可能性もあるため、注意のサインになります。

自分のプロフィールにも誠実さを

相手に対して「写真と違う」と感じたとき、自分自身のプロフィールはどうかも見直してみましょう。

自然体で、誇張のない写真や文章を使うことが、健全な出会いの第一歩になります。

容姿よりも会話の相性を重視する意識づけ

出会いの段階から「顔」だけでなく、「会話のテンポ」や「言葉の選び方」などに意識を向けておくと、実際に会ったときの落差が少なくなります。

心が疲れてしまったときのセルフケア

一人になって気持ちを整理する時間をもつ

会った直後は感情が混乱しやすいため、ひとりで落ち着く時間を意識的にとるようにしましょう。

心が整うと、冷静に状況を見つめ直せるようになります。

信頼できる友人に話してみる

信頼できる友人に「写真と違ってびっくりした」と正直に話すだけでも、心が軽くなります。

共感やアドバイスをもらえることで、次の行動を決めやすくなることも。

無理に”いい経験だった”と思い込まない

無理にポジティブに捉えようとすると、逆に自分を傷つけてしまうことがあります。

「戸惑ったけど、それが今の正直な自分の気持ち」と受け止めるだけで、充分です。

まとめ

ネットでの出会いが当たり前になった現代。

写真と実物が違っていたという経験は、誰にでも起こり得ることです。

大切なのは、その経験を責めるのではなく、あなた自身の気持ちに正直に向き合い、必要な距離感を見極めること。

外見だけでなく、相手の中身や自分との相性に目を向けながら、少しずつ出会いの精度を高めていけるといいですね。

あなたの感情は、どれも大切にしていいものです。

その感情に素直になることこそが、健やかな人間関係への第一歩なのです。