X(旧twitter)でいいねの数を他の人と比べてしまい、少ないと落ち込む

「どうしてあの人の投稿はあんなに“いいね”が多いんだろう」

「自分の投稿には全然反応がない…やっぱり私は価値がないのかな」

そんなふうにX(旧Twitter)で他人と“いいね数”を比べては落ち込み、自信をなくしてしまう経験。誰でも一度はしたことがあるかもしれません。

この記事では心理カウンセラーの視点から「なぜいいね数を比べてしまうのか」「その背景にある心の仕組み」「心がラクになる具体的な対処法」まで丁寧に解説していきます。

読み終えるころには、きっとあなたの心が少し軽くなり「SNSとの上手な距離感」が見えてくるはずです。

なぜ“いいね数”を比べて落ち込むのか? その心理

承認欲求が刺激されるから

人は本能的に「他人から認められたい」「自分は価値ある存在だと感じたい」という承認欲求を持っています。

SNS、とくにXでは「数字(いいね数)」という明確な指標で“他者からの評価”が可視化されるため、この承認欲求が強く刺激されます。

「たくさんいいねがつけば自分は価値がある」 「いいねが少ない=自分には価値がない?」こんな極端な思考に陥りやすくなるのです。

SNS特有の比較環境

SNSは「他人のいいところだけ」が切り取られて流れてくる場です。趣味・仕事・人間関係…どれも“盛られた情報”が多く、自然と「自分と比べて相手はすごい」と感じやすくなります。

またXは拡散性が高い媒体なので「自分よりフォロワーが少ない人でもバズっている」「自分の投稿は誰にも届かない」と感じる機会が多く、劣等感や焦りにつながりやすい特徴もあります。

自己肯定感の低下

もともと自己肯定感が揺らいでいるときほど「他人からの評価」で自分の価値を測ろうとする傾向が強まります。

例えば

  • 仕事やプライベートで自信を失っている
  • 孤独感や不安感が強い

そんなときにSNSで“数字”を見ては「やっぱり自分はダメだ」と落ち込む悪循環が生まれやすいのです。

いいね数比較が心に与える影響

情緒の不安定化

朝は元気だったのに、SNSを見た途端に落ち込んだ。そんな経験はありませんか?

SNSの数字に一喜一憂することで、気分の波が大きくなり情緒が不安定になります。

この状態が続くと慢性的な「不安」「焦燥感」「自己嫌悪」などのストレス症状を招きやすくなります。

自己評価の歪み

「いいね数=自分の価値」と結びつける思考パターンが強まると、本来の自分の良さや成果を正しく評価できなくなります。

SNSの反応だけで「自分はつまらない人間だ」「誰からも必要とされていない」と結論づけるようになってしまうのです。

SNS依存・生活の質低下

数字を気にするあまり「常にSNSをチェック」「投稿したら何度もいいね数を確認」するようになると生活リズムが崩れ、集中力や睡眠の質も低下します。

また現実世界の人間関係や趣味活動への関心が薄れ、孤立感が増すリスクもあります。

心がラクになる実践的な5つの対処法

SNSの目的を見直す

「なぜ私はXを使っているのか?」を改めて考えましょう。

  • 情報収集?
  • 趣味仲間との交流?
  • 自分の考えを発信するため?

目的が明確になれば「いいね数=目的の達成度」ではないことに気づき、数字への執着が緩みます。

比較しない仕組みを作る

  • フォロー整理(比べてしまう相手をミュート)
  • 通知オフ
  • アプリの使用時間制限

物理的に「比較しにくい環境」を整えることが有効です。

自己肯定感を育てる習慣

毎日「今日できたこと」を3つ書き出す

失敗したとき「でも私は○○は頑張れた」と振り返る

こうした小さな積み重ねで「SNSの外でも自分には価値がある」という実感が増えます。

オフラインでの充実

  • SNSから離れて
  • 友達と会う
  • 趣味に没頭する
  • 自然に触れる

「現実世界の心地よさ」に目を向けることでSNSへの依存度が自然と下がっていきます。

自分への優しさ(セルフコンパッション)

「また比べちゃった…」と責めるのではなく

「比べるくらい、今ちょっと不安なんだよね」 「それだけ頑張ってるんだよね」

と自分に優しい声かけをしてみましょう。これだけでも心は大きく癒やされます。

SNSとの上手な距離感を育てよう

SNSは良い面もたくさんあります。

大事なのは「自分の心地よさを基準にSNSとの距離を調整すること」です。

いいね数が気になるときは距離を取る。心が元気なときは楽しく使う。そんな柔軟さを持つことでSNSに振り回されず「自分軸」で使いこなせるようになります。

そして「SNSの外にある“本当に大切なもの”」を日々大事に育てることも忘れずに。

おわりに

誰でもSNSでいいね数を気にして落ち込むことはあります。それは「認められたい」「繋がっていたい」という自然な心の動きです。

大事なのは「その気持ちを否定せず、理解しながら少しずつ楽になる方法を実践すること」。この記事がそのきっかけになれば嬉しいです。

もしSNSとの関係で苦しさが続く場合は、心理カウンセラーなど専門家への相談も視野に入れてみてください。

あなたの心が少しでも軽くなり、安心して過ごせますように。