SNSは誰でも自由に発信できる場所でありながら、実際には「自由に書けない」と感じている人が多くいます。
何かを投稿しようとすると「こんなことを書いたら変に思われないかな」「誰かを不快にさせないかな」と不安になり、結局書けずに終わってしまう。
周囲の目を気にして、思ったことを素直に表現できないのは、現代のSNSが抱える“見えない圧力”のひとつかもしれません。
どうしてそんなに人の目が気になるの?
それは、あなたが“人を思いやる心”を持っているからです。
「こう言ったら相手はどう思うかな」と考えるのは、共感力の高さの表れですし、繊細でやさしい気質の証拠でもあります。
しかし、その思いやりが過剰になると、自分の気持ちを押し込めてしまい、「自分を見失う」苦しさにつながります。
とくにSNSでは、不特定多数の目に触れることから、実生活以上に「人の反応」が気になるのは当然のことです。
「いい人」でいなければいけないという無意識のプレッシャー
SNSでは、いつの間にか「共感される投稿」「ポジティブで明るい投稿」が良いものとされる風潮があります。
その結果、「ネガティブな気持ちは見せてはいけない」「冗談も誤解されるかも」と感じるようになり、自然と自己検閲が働いてしまう。
これはいわば、「いい人」にならなければという仮面を被ってしまっている状態です。
周囲の目を気にするのは「人間として自然な感情」
誰だって他人の評価を気にしてしまうものです。
人と繋がりたい、嫌われたくないと思う気持ちは、本能的な防衛反応でもあります。
とくに日本では「和を大切にする文化」が根づいており、個人の主張よりも全体の調和が優先されがちです。
それがSNSの中でも無意識に再現され、「空気を読む投稿」を求められているように感じてしまうのです。
では、どうしたら思ったことを書けるようになるのでしょうか?
まずは、「書けない自分」を責めないことが第一歩です。そして、以下のような工夫で徐々に“自分の本音”と向き合うことができるようになります。
思ったことを少しずつ書けるようになるヒント
非公開アカウントで本音を練習する
鍵付きアカウントで、他人の目を気にせず自由に投稿してみましょう。書く練習を重ねることで、「表現する」ことに慣れていくことができます。
自分のために書くと意識する
「誰かに評価されるため」ではなく、「自分の気持ちを整理するため」と考えることで、投稿のハードルが下がります。
信頼できる友人だけに公開する
本音を言える人との間だけで投稿することで、安心感が得られます。段階的に広げていくことで、少しずつ“自分らしさ”を出すことができます。
反応を見ない日をつくる
「いいね」「コメント」などに振り回されないよう、投稿後はSNSを一定時間見ないようにするのも効果的です。
他人の評価と自分の価値は、まったく別のもの
SNSにおける反応や評価は、あくまで“その時の一部の人の反応”に過ぎません。
本当のあなたの価値とは、他人の「いいね」や「共感」では測れないはずです。
あなたが大切にしている思いや感じていることは、誰かに承認されなくても、ちゃんと存在しています。
「言葉にする」ことの意味
感じたこと、考えたことを言葉にすることは、自己理解を深める大切な作業です。
たとえ誰にも見られなくても、たとえ共感されなくても、「自分が感じている」という事実を認めることが、心の安定に繋がります。
書きたいのに書けないあなたへ
あなたの中には、表現したい想いや伝えたいことがきっとあるはずです。
その気持ちを無理に押し込めることは、じわじわと心を疲れさせていきます。
少しずつでかまいません。
自分に優しく、安心できる方法から、自分の声を取り戻していきましょう。
あなたの声には、あなたにしか出せない意味がある
SNSには多くの言葉が溢れています。
でも、あなたの言葉には、あなたにしかない体験や想いが込められているはずです。
その言葉は、誰かを救ったり、誰かに寄り添ったりする力を持っているかもしれません。
だからこそ、無理なく、少しずつ、自分の声を大切にしていきましょう。
あなたが自分を信じて発信できるようになることを、心から応援しています。